Cobalt-Series




■■コバルト復刻版




『まぶしくて見えない』
集英社文庫
2001.07
『野菜スープに愛をこめて』
集英社文庫
2001.05
『ココナッツ』
(改題:アイドルをねらえ!)
角川文庫
2000.07
『チェリーブラッサム』
(改題:ラブリーをつかまえろ)
角川文庫
2000.04
『おひさまのブランケット』
集英社文庫
1999.07
『ぼくのパジャマでおやすみ』
集英社文庫
1999.05
『きらきら星をあげよう』
集英社文庫
1999.03
■■


 
集英社のコバルトノベル大賞の佳作をいただき、そのまま少女小説の作家としてデビューしたことは、私にとってものすごく幸運なことでしたね。
とにかく最初はお話にならないぐらいへただった。
これが一般文芸誌の新人賞だったら本なんか出させてくれないですよ。
でも当時の少女小説の世界はへたでも何でもたくさん書かせてくれた。
それで無我夢中にやっていくうちに、一作一作霧が晴れていくように小説の書き方が分かってきたんです。
マラソンと同じで、その時はへろへろになっても知らない間に長編を書くスタミナがつきました。

でも少女小説っていうのは、本当に難しかったですね。
正直言って最初は「字で読む少女漫画だろ」って高をくくってたと思う。
でもそのうち私は読者にぜんぜん受け入れられてないっていうのが分かって、当然数字も伸びなくて、どうしたら読み手の気持ちを打てるのか真剣に悩みました。
タイトルもこうやって並べてみると分かるけど、最初は自分ごのみのタイトルをつけているのに、次第に自分のことなんか二の次になって、とにかく今時の少女に受け入れられそうなタイトルにしようと考えだしたんです。
でも駄目だった。
デビューのときからずっと見てくれていた担当の方もどうしたら売れるのか頭を抱えてましたね。
本当は自由に書きたいものを書きたかったけど、売れてない作家はそれをいう権利はないと思っていたし、いつか出版社が納得するような数字が出せるようになったら思う存分好きなことを書こう、今は我慢して読者のことだけを考えよう、そう自分に言い聞かせてました。

でも考えてみれば、そんな心構えで人の心を打つ作品なんか書けるわけがないんですね。
読者っていうのはクライアントじゃないんだから。
読者と編集者の顔色しか見てない作家なんて売れる分けないですよ。

その頃流行ってきたいわゆるファンタジーノベルに転向する気はなかったから、どこかもう一度新人賞に応募しようかと考えはじめていました。

「月刊カドカワ」1997年3月号より

 


■■コバルト
『新まい先生は学園のアイドル』
ポプラ社
1991.08
『アイドルをねらえ!』
集英社コバルト文庫
1991.08
『ラブリーをつかまえろ』
集英社コバルト文庫
1991.04
『シェイクダンスを踊れ』
集英社コバルト文庫
1991.01
『青空にハートのおねがい』
集英社コバルト文庫
1990.10
『おひさまのブランケット』
集英社コバルト文庫
1990.07
『校庭でハートのよりみち』
集英社コバルト文庫
1990.04
『ドリームラッシュにつれてって』
集英社コバルト文庫
1990.01
『踊り場でハートのおしゃべり』
集英社コバルト文庫
1989.10
『黒板にハートのらくがき』
集英社コバルト文庫
1989.07
『ぼくのパジャマでおやすみ』
集英社コバルト文庫
1989.04
『おまえがパラダイス』
集英社コバルト文庫
1989.02
『まぶしくて見えない』
集英社コバルト文庫
1988.11
『野菜スープに愛をこめて』
集英社コバルト文庫
1988.08
『きらきら星をあげよう』
集英社コバルト文庫
1988.05
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